リベラルアーツ、リベラルアーツ教育とは、一般教養のようなこと?学際的に幅広く(浅く?)多くを学ぶこと?総合的に判断できるよう、視野を広げるために学ぶこと?といったイメージでしょうか。
リベラルアーツとは、古代ギリシャ、ローマ時代に理念的な源流をもつそうです。奴隷制を有した古代ギリシャや、ローマで、人を自由にする学問として生まれました。すごい、と思うのはその時代から、自由になるために学ぶと考えられていたことです。
ヨーロッパで中世以降、19世紀後半や、20世紀まで、人が持つ必要がある技芸の基本とみなされていた7科のことをリベラルアーツと呼びました。主に言語にかかわる文法学、修辞学、論理学の3学、おもに数学にかかわる算術、幾何、天文学、音楽の4科のことだそうです。ローマ時代の末期、5世紀後半から6世紀にかけて「自由7科」として正式に定義されたました。
「音楽」は、ヨーロッパでは古い昔から学ぶべき7つの学問のうちのひとつ、数学にかかわる4科のうちの一つでした。大切に考えられていたことがわかります。
人が自由になるために、学ぶ。そのことを私たちは知っています。
買い物をして、おつりの計算ができなければ、不自由です。小学校で算数を勉強すれば、不自由な状態から自由になります。人は学んで自由になります。
南アフリカのマンデラ元大統領が亡くなりました。アパルトヘイトと戦い、自由を得、しかし白人を憎まず「憎しみの連鎖」を断った大統領でした。
今でも私たちの周りには、自由とは逆の方向に向かっているような心配なことが起きます。人の歴史はただ良い方向に向かっていくだけではないので、私たちはいつも学んで、軌道修正していかなければならないと考えます。