シアタークリエでミュージカル「next to normal」を観てきました。
素晴らしい舞台でした。normalを「普通」と訳していました。「普通のとなり」。
心を病んでいる母と家族のストーリー、重苦しい題材ですが、音楽がシャープできれいで、ひきしまっていることが、展開への期待や共感になり、松下洸平さん演じるヘンリーの優しさが光を与えていました。
大昔、高校生だった時、たぶんジャック・ニコルソン主演の「カッコーの巣の上で」という映画を観たことを急に思い出しました。たしか凶悪な犯罪者の主人公にロボトミーという脳の一部を破壊して凶暴性を失わせるような手術がおこなわれる結末で、悲しくて腹立たしかったことが記憶にあります。
next to normalでは、ECT、電気けいれん療法が扱われていました。医療の場で、精神疾患に限らず、本人にも家族にも難しい判断を迫られることがあると思います。心の病気で苦しんでいる人は本当に多く、不安で辛いということを聞きます。最善の方法が見つかるように、何を大事に決めるのか、考えさせられました。